「百足まつり」(現:「由仁町夏まつり・百足競走」)の歴史は古く、昭和50年に由仁町青年団体協議会(由青協)の30周年を記念した事業のひとつとして産声を上げました。それから現在(令和5年)に至るまで、実に50年もの間引き継がれてきた伝統行事となっています。また、由仁町のカントリーサインになっていることもあり、「百足まつり」は由仁町を語る上で決して外せない、町の代名詞ともいえる夏の一大イベントです。

「百足まつり」は、回を重ねるごとにイベントとしての精度や知名度も上昇の一途をたどり、時代背景や地域の状況の変化に伴いチーム編成やレース距離の変更、部門の新設などの変化を遂げています。

昭和50年8月9日(土)、記念すべき第1回のコースとして設定されたのは、由仁神社大鳥居付近から現在の日本甜菜製糖㈱ 由仁原料事務所付近までの4条通り。その後、昭和53年に開催された第4回までは同コースでレースが行われました。

スタートした当初は12人制で距離は300m、男女それぞれのチームが混在してのレースが行われていましたが、第3回(昭和52年)からは女子の部が正式に独立し、女子は1チーム6人制で男子と同じ300mを競いました。

さらに第4回には、ちびっこの部が創設されます。



昭和54年に開催された第5回からは、北島電器商会付近から現在のJAそらち南由仁支所付近までの道道・滝の下由仁停車場線へと舞台が移され、沿道を埋め尽くす観客でより一層賑やかなイベントになりました。同コースでのレースは、平成8年に開催された第22回まで続くこととなります。

第18回(平成4年)からは男子のチーム編成が12人制から10人制へ、女子のレース距離も300mから200mへと短縮されました。さらに第21回(平成7年)から男子のチーム人数が10人制から8人制へと変わります。




第23回(平成9年)は、残念ながら大雨により初の中止となりました。第24回からはチーム編成が男子10人制から8人制へと変わり、女子のレース距離が200mから150mへと短縮されました。さらに、第27回(平成13年)から、レース会場が由仁町文化交流館前の東1条線へと移ります。

第32回(平成18年)からは男子が6人制へ、女子のレース距離が100mに変更され、第37回(平成23年)には男子のレース距離を200mから150mへと短縮し、町外からも参加チームを広く募りました。第41回(平成27年)から男女とも100m、男子の決勝のみ150mという現在のスタイルへと変わっています。


■地図で見るコースの変遷

様々な変化を遂げながらこれまでたくさんの人の力で繋いできた百足まつりは、どのように生まれ、そして受け継がれてきたのか。その歴史を紐解くにあたり、仲間とともにゼロから百足まつりを立ち上げた方、その時々の状況の変化に対応しながらバトンを引き継いできた方、それぞれの思いについてお話を伺いました。

【今昔物語①】

50年前、由仁町青年団体協議会メンバーと一緒に百足まつりを立ち上げた吉田岩雄さんに、始めたきっかけや思いについてお話を伺いました。

インタビュー記事はこちら

【今昔物語②】

8年ほど実行委員長を務め、会場の変更や部門の新設などを足掛かりに、百足まつりを次世代に繋いできた窪田真澄さんにお話を伺いました。

インタビュー記事はこちら

【今昔物語③】

令和5年現在、由仁町夏まつり実行委員長を務める窪田裕司さんに、ここまで続けてきた百足まつりへの思いについてお話を伺いました。

インタビュー記事はこちら